新型コロナワクチンのリスクについて

皆さんこんにちは、わかまつ呼吸器内科クリニックの若松です。

ここ最近の患者さんから

「ワクチンを打つべきかどうか」

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について多くの質問を頂戴するようになりました。

メディアもワクチンについての話題で持ちきりですね。

 

今回の新型コロナワクチンの接種はまさに国家事業となっています。

この事業の成否に国の浮沈がかかっていると言っても過言ではない状態です。

しかしまだまだワクチンをどのタイミングで誰に接種するかは手探りの状態です。

 

まずは病院などの最前線で頑張ってくれている医療従事者を皮切りに接種が開始されました。

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恐らくこの接種で医療従事者を守ると同時にワクチンのデータを集めるのだと思います。

ここで大きな問題が生じなければ国民全体にワクチン接種を広めるのでしょう。

 

 

先日、ワクチンの専門家である守屋章成先生のwebセミナーを聴くことができました。

その内容を参考にさせて頂きながら、

今回はこの新型コロナワクチンを皆さんが接種するかどうかについての情報提供をさせて頂きます。

 

 

まず細かい点ですが、ワクチンの有害事象副反応について説明致します。

 

有害事象とはワクチン接種後に生じた問題の全てを指します。

すなわちワクチンが原因でなくても問題が生じれば有害事象として報告されます

例えばワクチン接種した二日後に下痢をした場合、この下痢がワクチンのせいなのか、

たまたま食あたりしただけなのか分かりませんね。しかしこれらは有害事象として報告されます)。

 

 

そしてワクチンが原因で生じたと認められた問題は副反応として報告されます

この下痢がワクチンにより生じたと専門家が認定すれば副反応と報告されます)。

 

これからワクチン接種が進むといろいろと問題も出てくると思います。

 

何かあると鬼の首を取ったようにメディアが取り上げると思いますが、

それが有害事象なのか副反応なのか十分に注意して下さい。

(もし有害事象の方であれば静観して頂いた方が良いでしょう)

 

さて新型コロナワクチンの副反応について説明致します。

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現在報告されているよく認める所見は、

  1. 接種部位の腫れ・痛み:70〜80%
  2. 発熱:1〜15%
  3. 頭痛:25〜50%
  4. だるさ:40〜60%

これらの症状は1日〜1週間以内に消失するそうです。

 

皆さんがよく経験するインフルエンザワクチンに比較すると、

やや多いかなという印象はありますが接種を止めるほどの理由にはならなそうです。

 

そうは言っても接種した当日・翌日は無理のない日程にしておいた方が良さそうですね。

しかし、もともと体力が弱く発熱など生じると体調に大きく影響しそうな方は、

かかりつけ医とよく相談してから接種を決断して下さい。

 

最近よく問題視されているアナフィラキシー(強いアレルギー)の問題について説明致します。

これは万が一発生してしまうと怖い問題となります。

 

アナフィラキシーが発生すると皮膚の腫れ、息苦しさ、吐き気、意識消失などを認めます。

すぐに治療しないと命に関わる事があります。

 

 

どうやら今回のファイザー製のワクチンでは、

100万人あたり11〜17人位の頻度で生じると報告されています。

ちなみにインフルエンザワクチンによるアナフィラキシーは

100万人あたり1.4人と言われています。

 

今回のワクチンは、他のワクチンでアナフィラキシーを生じたことがある人は

避けるように指導されていますのでご注意下さい。

ワクチン以外の薬剤や食物によりアナフィラキシーを生じた事がある人は、

必ずしも接種不可能ではありません。

かかりつけ医と相談して接種を希望するか前もって検討しておくことをお勧めします。

 

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もう一つご存知頂きたいのは、今回のワクチンは筋肉注射ということです。

メディアの報道で腕に針をブスッと刺されている映像をご覧になった方も多いでしょう.

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インフルエンザワクチンなどは皮下注です。

注射の仕方が変わることも承知しておいて下さい。

血が固まりにくくなる薬を使用している方は

念のためかかりつけ医へ相談しておくことをお勧めします

(決して打てないわけではありません)。

 

以上の内容より、今までのワクチン接種で

アナフィラキシーを起こしたことがない人は

積極的に検討して良いワクチンだと思います。

 

原則として基礎疾患があっても接種ができないものではありません。

もし何らかの病気で治療中であれば

担当医に相談頂き許可を得ておく方が良いでしょう。

 

初めてのワクチンのためまだまだ不明なことがあり

不安を感じる方も多いと思います。

しかし今まで得られている情報からは、

もの凄くリスクが高いワクチンでもなさそうです。

そして予防効果はかなり高いようです。

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最終的には個人の判断にお任せすることになりますが

(どうしても絶対に大丈夫と言うことはできません)、

すこしでも皆さんが決断される際の材料になれば幸いです。

 

ここまでお読み頂き誠にありがとうございました。

 

わかまつ呼吸器内科クリニック

若松俊秀

 

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